遺言(一般的には「ゆいごん」、法律的には「いごん」と読みます)とは、その人が亡くなったあと、遺族に向けて示すその人の最終意思の表示です。これにより遺言者の死後の法律関係を定めることができます。口頭による「最後の言葉」は法的には遺言とはなりません。(特別の方式を除く)

 

 遺言とは民法に定める方式に従わなければ、することができない「要式行為」です。(民法第960 条)ただ単に紙に書いたらよいというものではなく、民法に定める方式に従わなければ「遺言」としては「無効」になります。また2人以上の共同遺言も無効です。もちろん、方式に従っていない遺言書は、法律的には効力はありませんが、遺族に対するメッセージである「遺書」の役目まで否定するものではありません。